14年前に表替えした畳を裏返し|良質な畳表を長く使えた施工例
2026年8月6日
今回は、14年前に父である3代目が表替えをしたお宅で、畳の裏返しを行いました。
一般的に畳の裏返しは、新調や表替えをしてから3〜5年ほどが目安とされています。
そのため、14年経過した畳の場合は、畳表の裏側まで日焼けやシミが進み、裏返しができないことも少なくありません。
しかし今回は、表面に多少の色の変化は見られたものの、畳表自体の状態が良く、裏返しで対応することができました。

14年前に選ばれていたのは、品質の良い畳表

こちらのお宅では、14年前に父である3代目が表替えを行っていました。
当時、お客様が比較的品質の高い畳表を選ばれていたため、長い年月が経過していても、表面の大きなささくれや摩耗が少なく、全体的にきれいな状態が保たれていました。
畳表は、価格や見た目だけでなく、
- 使用されるい草の長さ
- 織り込まれているい草の量
- 畳表の厚み
- 織りの密度
- 摩耗への強さ
によって、年月が経過したときの状態に差が出ます。
良質ない草を多く使用した畳表は、適切な環境で使われれば、長期間経過しても状態を保ちやすい傾向があります。
1枚だけ、お酒をこぼした跡がありました

今回、裏返しをするにあたって心配だったのが、1枚の畳に残っていたお酒をこぼした跡でした。
表面のシミが畳表の裏側まで染み込んでいる場合、裏返したときに汚れが目立つことがあります。
そのため、作業前にはお客様へ、
畳表を外して裏側を確認した結果、シミが強く残っている場合は、その1枚だけ表替えが必要になる可能性があります
とご説明しました。
実際に畳表を外して確認したところ、裏側は問題なく使用できる状態でした。
結果として、表替えへ変更することなく、すべて裏返しで仕上げることができました。
14年後でも裏返しができた理由
今回、14年経過していても裏返しができた理由として、いくつかの条件が重なったと考えられます。
まず、14年前に品質の良い畳表を選ばれていたことです。
さらに、こちらのお宅は立地や風通しが良く、室内に湿気がこもりにくい環境でした。
畳は、同じ畳表を使っていても、
- 湿気の多さ
- 日当たり
- 部屋の使用頻度
- 換気の状態
- 畳の上に敷物を敷いているか
- 飲み物などの汚れ
によって、傷み方が大きく変わります。
今回は、畳表の品質に加えて、お部屋の環境や使い方も良かったことが、状態の良さにつながったと考えられます。
裏返しは、年数だけでは判断できません
畳の裏返しは、一般的には新調や表替えから3〜5年ほどが目安です。
裏返しや表替えの時期については、畳の寿命は何年?畳表の品質やお手入れで変わる張替え時期でも詳しく解説しています。
ただし、これはあくまでも目安であり、5年を過ぎたら必ずできないわけではありません。
反対に、3年程度でも、
- 大きなシミがある
- カビが発生している
- 表面の摩耗が激しい
- 畳表が破れている
- 汚れが裏側まで染み込んでいる
場合は、裏返しが難しいこともあります。
今回のように14年経過していても裏返しができるケースもありますが、実際には畳表を外し、裏側の状態を確認して判断する必要があります。
施工後は、明るく落ち着いた和室に

裏返しを行うことで、これまで表に出ていなかった畳表の裏面が表になり、和室全体が明るい印象になりました。
畳床はそのまま再利用しているため、新調や表替えよりも費用を抑えながら、畳の見た目を整えることができました。
14年前に選ばれた良質な畳表を、今回も無駄なく使い続けられた施工となりました。
まとめ
施工前 施工後


今回の施工では、14年前に表替えをした畳を裏返しました。
一般的な裏返しの目安である3〜5年を大きく過ぎていましたが、
- もともと品質の良い畳表だった
- 表面の摩耗が少なかった
- 湿気が少なく、住環境が良かった
- シミが裏側まで大きく影響していなかった
ことから、裏返しで対応できました。
畳の状態は、使用年数だけでは判断できません。
畳の状態によって、裏返し・表替え・新調のどれが適しているかは異なります。
それぞれの違いや畳替えの時期について→畳のよくある質問50選
松下畳商会では、畳表や畳床の状態を確認し、裏返し・表替え・新調の中から、できるだけ無駄のない方法をご提案しています。
「何年前に替えたか分からない」
「裏返しができるか確認してほしい」
「一部にシミがあるけれど、表替えが必要?」
といったご相談にも対応しています。
佐賀県武雄市を中心に、嬉野市や近隣地域の畳替えも承っています。
熊本県は国産い草と畳表の主要な産地であり、現在も多くの生産者が畳文化を支えています。
国産い草や熊本県産畳表については、熊本県の公式情報もご確認ください。






